山田花子
背後に人の気配を感じる。 また今年も花子の霊が降りてきたらしい。 明後日24日は漫画家・山田花子(本名・高市由美)の命日だ。 生前、彼女が「私は“落ち”のある漫画が描けないの」と口癖のように言っていたのをドコかで耳にした覚えが私にはある。 その彼…
ひとは誰しも虚無と隣り合わせに生きている。 大抵の場合、その存在にうっかり気づいてしまうとひどい目に遭うこと(精神科か宗教のお世話になるか、果ては自滅行為に及ぶハメになるか)を本能的にひとは知っているために無意識のうちにそれにふたをしたまま…
山田花子の命日を目前に控えた昨日までの4日間はまるで彼女の霊に取り憑かれたかのようなペースでブログを書いてしまった気がする。 没後20年という節目の年ならまだしもそれにプラス1年というオマケが付いてしまったのは不条理なラストで幕を閉じる彼女の漫…
山田花子の「自殺直前日記」「魂のアソコ」を、軽い気持ちで読み始めたのだが、いろいろなことを考えさせる本だった。例えば、「山田花子」というペンネームである。彼女は最初「裏町かもめ」というペンネームで漫画を描きはじめたけれども、やがて「山田ゆ…
▼山田花子のノート (2)▼ 山田花子が「対人恐怖症」になったのには、中学時代・高校時代の「いじめられ体験」があると彼女自身語っている。彼女はノートに「思い出スケッチ」という章を設けて、その体験をありのままに述べている。早速、その「思い出スケッチ…
山田花子の「自殺直前日記」を読むと、巻末に専門学校時代の親友船橋恵美子による、「高市さんの思い出」という文章が載っている(花子の本名は「高市由美」)。「ガロ」の追悼号には花子の人柄をほめたたえる文章が載っていたが、この友人も花子を心から敬…
生前の山田花子は、雑誌・ラジオ・テレビ・映画などで活躍していた有名人だったらしい。だが、こちらは彼女のことを全く知らずにいた。それで、彼女のことを調べるに当たってインターネット古書店の目録を調べ、1992年8月号の漫画雑誌「ガロ」を注文すること…